そもそも「転送量」とは一体どういうものなのか?
また、転送量の計算方法や各レンタルサーバーが定める転送量の制限や、その制限を超えるとどうなるのかを詳しく説明します。
レンタルサーバーを選ぶ上で「転送量」は非常に大切な要素の1つです。
転送量を考慮せずにレンタルサーバーを選ぶと、ユーザーの信用を無くしたり、本来なら得られるはずだったアクセス数やアフィリエイトでの稼ぎなどが得られなくなる可能性があります。
そこでこの記事では、「転送量」について以下のことをまとめました。
この記事で紹介すること
- 「転送量」とは?
- 自分のサイトの「転送量」の計算方法
- 転送量の制限を超えたらどうなるのか?
ざっくりとした解説ではありますが、これさえ読めば「転送量」に関するレンタルサーバー選びで失敗することは無くなりますので、是非読んでみてください。
転送量とは一体なんなの?
転送量とはサーバーからのデータ送受信の合計サイズを意味します。
転送量は以下のようなことを行うと増えていきます。
転送量が増える行いについて
- ユーザーがWEBサイトを閲覧する
- サーバーがメールの送受信を行う
- サーバーへファイルをアップロードしたりダウンロードしたりする
ブログ・サイトで稼ごうとする場合、特に気をつけなければいけないのは「ユーザーがWEBサイトを閲覧する」ことだね
どうして「ユーザーがWEBサイトを閲覧する」ことは特別に気をつけなきゃいけないんだ?
「ユーザーがWEBサイトを閲覧する」ことは、自分で転送量をコントロールするのが難しいからだよ。
「サーバーへのファイルのアップロード・ダウンロード」や「メールの送受信」の転送量については、自分の手でコントロールしやすいものです。
しかし、いつどれだけのユーザーがWEBサイトを閲覧しにくるかを、自分でコントロールすることはプロのアフィエイターやブロガーでも難しいとされています。
特にどんな記事を書けば多くのユーザーが自分のWEBサイトにアクセスしてくれるか分からない初心者のうちは尚更です。
例えば、以下のようなアクセス数がある日突然、普段の何倍にも現象もあるよ。
アクセス数が一気に何倍も増えるなんて、夢のある話だな。
そうだね。でもサイト・ブログ初心者のうちはアクセス数が急激に増えるのが、いつ起こるのか予測するのは極めて難しいよ。
アクセス数が急激増える要因
- 多人数がTwitter・Facebook・はてぶで自分の記事を紹介した。
- 有名なサイトが自分の記事を紹介した。
- 多くのユーザーから需要のある検索キーワードで、検索順位急上昇して検索1位や2位になった。
ちなみに上記の例の1番目にあたる、自分のサイトや記事がSNSなどで多人数に話題にされることを「バズる」っていうよ。
その「バズる」っていうのも、自分のWEBサイトへのアクセスが何倍にもなる認識であってるのか?
その認識で正しいよ。でもアクセス数が急激に増えることは転送量も膨大に増えることを意味するよ。
どういうことだ?
バズって自分のWEBサイトのアクセス数が何倍にも増えることは、「ユーザーがWEBサイトを閲覧する」ことで転送量が増えることを何倍にも加速させる行為でもあります。
アクセス数が一気に何倍にも増えることは嬉しすぎることですが、それ故に転送量にも注意する必要が出てくるわけです。
アクセス数が増えることで、面倒なことが増えるのは嫌なもんだな。
そうだね。でも自分のサイトが成長したからこそ面倒なことが増えたのだと思って対応していくのがいいと思うよ。
転送量の計算方法について
転送量を計算する方法はあるのか?
転送量自体はわりと簡単に計算できるよ。
転送量はサーバーがファイルやメールを送受信したときのデータ量です。
ですので、「ファイル・メールのサイズ × アップロード・ダウンロードされた回数」で求められます。
「ユーザーがWEBサイトを閲覧する」ケースの例であげますと、1MBのwebサイトのページ(ファイルサイズ)に1000のアクセス(ファイルのダウンロード回数)があった場合は、転送量は以下のようになります。
1MB × 1000アクセス = 1000MB(1GB)
転送量の計算が簡単なのは分かったけど、サイトのページ数が増えたら計算なんかしてられないと思うから、他に良い方法はないのか?
計算するのが面倒な場合は、契約しているレンタルサーバーのアクセス解析を見ればいいよ。
契約しているレンタルサーバーのコントロールパネルから、アクセス解析を使うと。
自分から管理しているwebサイトの各ページの訪問数や転送量を確認することができます。
転送量の制限を超えるとどうなるの?
転送量を気にしないといけなそうなことは分かったが、転送量が過度に増えるとどんなことが起きるんだ。
転送量がが過度に増えると、以下のような大きなデメリットが発生するよ。
転送量が過度に増えた場合のデメリット
- ユーザーが自分のサイトをアクセスするまでに、通常より多くの時間がかかる。
- ユーザーが自分のサイトにアクセスできなくなる。
- レンタルサーバー会社から、転送量の制限量がより多くなる上位プランへの強制的な変更を強いられる。
うわぁ!なんか不味そうなデメリットばかりじゃねぇか。
その通りだね。だからこそレンタルサーバーを借りてサイトを運営する上で、転送量にも気をつけておく必要があるんだ。
なるほどな。
ところで上のデメリットにあった、レンタルサーバー業者の転送量の制限ってなんだ?
いいところに気がついたね。実はレンタルサーバー会社ごとに、転送量の制限を設けているんだよ。
各レンタルサーバー会社は自分たちが出しているプランごとに転送量の制限を設けています。
転送量の制限は月間何GB単位で設定されています。
そして、転送量の制限を超えた場合はユーザーが自分のサイトのアクセスが出来なくなったり、レンタルサーバー会社から転送量の制限量がより多くなる上位プランへの変更を命じられることになります。
要するに、転送量の制限を超えるとサーバーがその負荷に耐えられるなくなるから、制限を超えるのは勘弁してくれってことだね。
なるほど。サーバーにも限界があるってことだな。
人間と同様にサーバーにも許容できる限度が存在します。
サーバーの許容できる限度はサーバーに搭載されているCPU・メモリなどの性能によって変わってきます。
そして、レンタルサーバー各社が設定している転送量の制限は、このサーバーの許容できる限度にもとづいて設定されていることが多いです。
実際はレンタルサーバー各社が提供するプランごとに使用されるサーバーのスペックにもとづいて、転送量の制限は設定されています。
料金が高いプランになると、いいスペックのサーバーを使っているから転送量の制限もゆるくなるよ。
じゃあ逆に料金の安いプランだと、低スペックのサーバーだから転送量の制限も厳しくなるわけだな。
だからこそ、自分のサイトでどれだけの転送量を使うかに合わせて、無理のないレンタルサーバー会社のプランを選択する必要があるわけだね。
各レンタルサーバーの転送量について
実際に各レンタルサーバーのプランごとの転送量の制限ってどうなってるんだ?
そうくると思って、主要なレンタルサーバー会社の月間転送量を参考としてまとめておいたよ。
エックスサーバー(xserver)
プラン | 月額料金 | 転送量 | 月間PV 目安 |
---|---|---|---|
X10 | 900円 | 70GB/日 | 105万PV |
X20 | 1800円 | 90GB/日 | 135万PV |
X30 | 3600円 | 100GB/日 | 150万PV |
※webサイト1ページあたり2MBで計算しています。
まずは国内のアフィエイター・ブロガー達の中で一番使わているエックスサーバーだね。
日本一というだけあって、最低プランの「X10」でも1日で35000PVくらいは来ても耐えられるようになっているよ。
1日35000PVのサイトってどんな規模のサイトなんだ?
サイトのスタイルにもよるから一概に言いにくいんだけど、月収で言えば数10万円以上は稼げるレベルのサイトだよ。
なるほど、すげえ規模のサイトってことは分かったぜ。
まださらに上の規模のサイトもあるけど、1日で30000PV以上集めるサイトは、ほんのひと握りだよ。
だからほとんどのサイト運営者は、最低プランの「X10」で十分なことも多いよ。
さくらインターネット
プラン | 月額料金 | 転送量 | 月間PV 目安 |
---|---|---|---|
ライト | 129円 | 40GB/日 | 60万PV |
スタンダード | 515円 | 80GB/日 | 120万PV |
プレミアム | 1543円 | 120GB/日 | 180万PV |
ビジネス | 2571円 | 160GB/日 | 240万PV |
※webサイト1ページあたり2MBで計算しています。
さくらインターネットも国内有数のレンタルサーバー会社なだけあって、エックスサーバーにひけとらないよ。
確かに転送量と料金のコスパだけなら、さくらインターネットの方が上に見えるぜ。
レンタルサーバーを決める要素は転送量だけではないけど、少なくても転送量だけで言えばエックスサーバーといい勝負をしていると言えるね。
ロリポップ
プラン | 月額料金 | 転送量 | 月間PV 目安 |
---|---|---|---|
エコノミー | 100円 | 40GB/日 | 60万PV |
ライト | 250円 | 60GB/日 | 90万PV |
スタンダード | 500円 | 120GB/日 | 180万PV |
エンタープライズ | 2000円 | 無制限 | 無制限 |
※webサイト1ページあたり2MBで計算しています。
転送量無制限って、太っ腹すぎるだろう!
転送量の無制限はすばらしいけど、レンタルサーバーを選ぶための判断材料は「転送量」だけじゃないからそこは覚えておいてね。
ということは、他に劣る部分があるってことだな。
残念ながらそうだね。全ておいて優れたレンタルサーバーはないってことだよ。
レンタルサーバーの「転送量」は、最低プランでも月間50万PV以上は当たり前で、少し上のプランになると月間100万PV以上にも耐えられるようになります。
そして、月間100万PV以上超えるサイトは現在動いているサイトの割合で言えば、ほんの数パーセントしかありません。
ですので、個人サイト運営や規模の小さい法人サイトの場合は、専用サーバープランなどの高いプランを利用しなくても問題のないサイト運営が可能です。
同時アクセス数制限
転送量を話す上で外すことができないのが、「同時アクセス数制限」です。
「同時アクセス数制限」とは、その言葉が意味する通り。
サイトに同時にアクセスできる数の限界を意味します。
例えば、全く同じ時間に100人以上のアクセスが来た場合、サーバーに急激な負荷がかかって処理しきれない状態となってしまいます。
その結果、1日の転送量の制限を超えていなくても、一時的に自分のサイトへユーザーがアクセスできなくなることが発生します。
この「同時アクセス数制限」の限界数は各レンタルサーバーやプランによって変わってきます。
同時アクセスの制限は借りたサーバー上で自分が利用できるメモリ量によって大きく変わってくるよ。
例えば、メモリ2GBなら約100人までのサイト同時アクセスに耐えられるよ。
先程紹介した「バズる」などして自分のサイトへのアクセスが急激が増えることまで想定するなら、メモリは4GB以上(約200人までの同時アクセス)利用できるサーバーを借りるのが望ましいです。
メモリ4GBを超えてて、手頃な値段で使えそうなレンタルサーバーってあるのか?
「エックスサーバー」・「ヘテムル」・「Mixhost」あたりなら、月額費用で800円~1000円でメモリ4GB以上利用できるよ。
転送量の制限ってどれくらいあれば大丈夫なの?
実際に転送量の制限ってどれくらいあれば大丈夫なんだ
サイト規模によっても変わってくるから、転送量の制限がこれだけあれば大丈夫とは一概には言えないよ。
でも、僕の考えで言えばサイトを開設したばかりなら、1日50GB以上の転送量の制限があれば十分だよ。
1日50GB以上の転送量の制限があれば、1ページのファイルサイズが3MB(3MBは平均ページのファイルサイズよりも大きめ)であっても。
1日に16000PV以上ないと、制限を超えることができません。
そして、この16000PVをサイト開設から3ヶ月で超えることは、有名人・インフルエンサーや有名企業などのサイトでもない限りは難しいです。
ですので、個人が1からサイト運営を始める場合であれば、転送量は1日50GB以上あれば十分と言うわけです。
サイトのPV数が増えてきたら、転送量の制限がより多くなるプランにプランアップすればいいから。
転送量の制限については、1日50GB以上を超えるの目安に選んでみるといいよ。
まとめ
転送量と同時アクセス制限の話についてはどうだったでしょうか?
転送量の制限を考慮せずにレンタルサーバーを借りた場合。
ユーザーが自分のサイトへアクセスできなくなったり、より上位プランへ半ば強制的に変更させることになります。
ですので、レンタルサーバー選びの際は、転送量についても考慮して選ぶようにしてください。
サイト開設時なら1日50GB以上の転送量の制限があれば大丈夫。これだけ覚えておいてくれたら「転送量」については問題ないよ。
この記事はここまでです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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