さくらのVPSやConoHaなど、ここ3年程で利用ユーザーが増加し続けているVPSサービスですが、VPSって「何に使うの?、何ができるの?、結局、利用する私達にはどんなメリットがあるの?」と、分からない人も多いかと思います。
たしかに、VPSって言葉をちょくちょく聞くけど、具体的にVPSで何をするのかは知らないな。
そのため今回は、そんなVPSで何ができるのか分からない人に向けた、VPSでできることの中で有用性のあるもの16選を紹介します。
VPSでは本当にいろんな使い道があるから、自分の利用目的に合うものがあったらぜひVPSを使ってみてね。
WordPressをインストールしてブログ・サイトが作れる
VPSでも独自ドメインを使ったWordPressをインストールしてブログ・サイトを作ることが可能です。
また、共用レンタルサーバーと同じくVPSでもコントロールパネルの操作だけでWordPressのインストールもできますので、VPS上でUnixコマンドを入力してWordPressをインストールする手間もかかりません。
共用レンタルサーバーと同じで、独自ドメインさえ用意しておけば3分程度でWordPressをインストールできるよ。
WordPressを超高速で動作させるkusanagi
さらに、VPSのWordPressであればkusanagi(クサナギ)という、WordPressを超高速で動作させる仮想マシンも利用できます。
VPSのような仮想マシン上でWordPressを超高速で動かすために作られたものだよ。
本当に「kusanagi」とやらを使えば、高速でWordPressは動くのかよ?
うん。エックスサーバーやMixhostに匹敵する表示速度をkusanagiなら実現できるよ。
そりゃ、すげえな。
以下の記事でVPSにKUSNAGIを導入したWordPressでサイト(ブログ)を初心者でも簡単に作れる手順を紹介しているからよければ見てみてね。
webサーバーが作れる
WordPressをインストールすることでブログ・サイトを作れますが、VPSではLAMP環境やLNMP環境によるwebサーバーの構築も可能です。
個人のブログ・サイトレベルではあればWordPressをインストールして作るのが一番早いですが。
Webサーバーを最初から構築して勉強してみたい
WordPressなどのCMSを使わずにwebサイト・ブログを作りたい
などの目的がある人はVPSを利用するのがおすすめです。
LAMP環境なら、VPSを提供している会社のコントロールパネル画面を操作するだけで簡単に構築できるよ。
個人・企業用サイトを動かすためのサイトとしても使えるのか?
もちろん、個人・企業用サイトを動かすためのWEBサーバーとしても使えるし、実際に使っている企業も少なくないよ。
バックアップサーバーが作れる
以外とVPSの使い道で多く使われているのが、webサーバーを使って運営しているサイトのバックアップファイル(データ)を保存しておき、トラブルがあれば復元するためのバックアップサーバーとしての使い道です。
でも、サイトのバックアップなら
ロリポップ・エックスサーバー・Mixhostのような共用レンタルサーバーにあるバックアップ機能だけでも充分じゃないのか?
しかし、共用レンタルサーバーのバックアップ機能は
共用レンタルサーバーのバックアップ機能
- バックアップ取得や復元に料金が必要な場合が多い
- 最大で2週間(14日間)の分しかバックアップをとれない
- レンタルサーバー会社のバックアップサーバーが故障して、サイトのバックアップデータが消える恐れがある
などの制約があるため、本当にサイトの保守を目的としたバックアップとしての機能は不十分な部分があります。
2012年6月にファーストサーバーがバックアップデータを消失させた事件を起こしたことがあるよ。
しかし、VPSでバックアップサーバーを構築すれば。
ディスク容量が許す限りバックアップは取れますし、プログラムを組めばwebサイトからの自動バックアップや復元機能も作れます。
さらに、webサーバーとバックアップサーバーの2つでバックアップ取っておけば、より安全なサイトのバックアップとなります。
よく企業サイトであるのが、webサーバー(本番環境)・開発用サーバー・バックアップサーバーの3つをVPSで作って管理する形が多いよ。
Python・java・rubyなどのプログラム言語の実行環境が作れる
2017年のプログラマー平均年収別で550万円以上を記録して、今後も需要が高まることが予想される。
プログラマー年収ランキング2017! – みんなのスタンバイより参照
Python・java・rubyなどのプログラミング言語の実行環境もVPSなら数分で作れます。
これらのプログラミング言語を勉強するならVPSは持ってこいのサービスと言えます。
もちろん、PHP・JavaScript・HTMLなどのweb言語の実行環境もVPSなら簡単に作れるよ。
オンラインストレージを作れる
DropBoxのようなパソコン・タブレット・スマホなどで手軽に利用できるオンラインストレージ。
このオンラインストレージもvpsにownCloudをインストールすることで、自前のオンラインストレージを作ることができます。
また、VPSであればDropBoxのように2GBの容量とは違って、50GBや100GBの容量を持つオンラインストレージを作って利用できます。
さらに、ownCloudではDropBoxのように不特定多数の人間が利用しないのでセキュリティ面でもより安全性があります。
ownCloudのインストールや利用は無料でできるよ。
パソコンゲーム用のサーバーを作れる
- Minecraft(マインクラフト)のマルチサーバ(MOD導入可能)
- テラリアのマルチサーバー
- 7 Days to Dieのマルチサーバー
- factorioのマルチサーバー
など
PCゲームで使うサーバーもVPSなら自前で作ることが出来ます。
さすがに100人同時接続などのマルチサーバーを作ろうとすると莫大なサーバースペックが必要となり、VPSを借りる費用も月額数万円と高額になりますが、10人程度までの身内・友達だけで利用するのであれば、お小遣い程度の月900円~2000円まででVPSを借りて作ったマルチサーバーでも十分に遊べます。
ConoHaならマインクラフト(最新ver1.14)のマルチサーバーをコントロールパネルの操作だけで簡単に作れるよ。
プロキシサーバーを作れる
不正アクセスやddos攻撃などの攻撃元を隠すために使われるイメージがあるプロキシサーバー。
たしかに、プロキシの利用って悪い目的での利用しかイメージがないな。
しかし、海外のサイトへアクセスする目的などでプロキシサーバーを利用できます。
VPSであれば「Squid」をインストールすることで、簡単にプロキシサーバーを作って利用することができます。
実際プロキシサーバー利用目的でVPS利用するユーザーも少なくないけど、絶対に悪用はしないでね。
ミュージックストリーミングサーバーが作れる
「Google Play Music」や「Apple Music」など。
クラウドに音楽ファイルをアップロードして、自分のあらゆる端末からその音楽ファイルを再生できる、ミュージックストリーミングサーバーもVPSで作ることができます。
また、youtubeやツイキャスを利用するほうが楽で性能も上なので実用性は低いですが、動画配信でおなじみのストリーミングサーバーもVPSで作れます。
プロジェクト管理ソフトウェアを利用できる
RedmineやBacklogなどのプロジェクト管理ソフトウェアもVPS上で作って運用できます。
中でもRedmineは、さくらのVPSやConoHaのVPSであれば数分の作業で簡単に作ることができます。
チャットサーバーが作れる
teamspeak3やMumbleなどの音声付きのチャットサーバーもVPSで簡単に作ることができます。
自分のパソコンにもteamspeak3やMumbleを導入できますが、友達とパソコンゲームしながらteamspeak3やMumbleも利用しようするとリソース不足になりがちです。
ですので、格安VPSを利用して音声チャットサーバーを建てた方がより友達とのパソコンゲームも楽しめるでしょう。
メールサーバーが作れる
各レンタルサーバー会社ではメールサーバーもレンタルはやっていますが、そのメールサーバー自体もVPSなら自分で作ることができます。
SPAM判定されにくく、1サーバーで複数の独自ドメインのSSLを扱ったメールの送受信をしたい場合、VPSで自分独自のメールサーバーを作るのもおすすめです。
また、セキュリティ面も考慮されたメールサーバーを作れるエンジニアはまだまだ数が少なく需要があります。
ですので、メールサーバー構築の勉強のためにもVPSは利用できます。
VPSのメールサーバーはネットビジネスや企業用メールにもおすすめ
VPSを使って構築するメールサーバーは専用メールサーバーのようなものなので、ロリポップやエックスサーバーなどの共用メールサーバーにありがちな。
自分が利用しているサーバーで他の利用者が大量のスパムメールを送ったことで、そのサーバーのIPアドレスから来るメール全てがスパムメール判定されて、何もしていない自分のメールまでスパム(迷惑)メール扱いされる心配もありません。
サーバー性能は落ちるものの、普通に借りれば月額5000円以上する専用メールサーバーのようなものが、VPSなら月額500円~1000円程度作れるよ。
Windows環境を利用できる
「さくらのVPS」、「ConoHa」、「ABLENET VPS」などではWindows環境を利用できるVPSサービスがあります。
これにより自分のパソコンやスマホなどからリモート接続で、VPSのwindows環境を自由に利用することが可能できます。
VPSのwindows環境を使えば、Win版のパソコンしか対応していないアプリの操作やPCゲーム・PC版のみのブラウザゲームなどもプレイできるよ。
また、VPSのWindows環境から利用したネット代は全てレンタルサーバー会社側持ちだから安心してね。
メタトレーダーを稼働させられる
先述のとおり、VPSではWindows環境も利用できて電気代やサーバーの消耗も一切考えなくてよいので、遠慮なくMT4のようなメタトレーダーを毎日24時間稼働させ続けることが可能です。
MT4では株取引やFXはもちろん、最近流行りの仮想通貨取引にも使えますので、高性能なパソコンを持っていないトレーダーの人ならVPSのwindows環境を利用する価値があります。
MT4を使って24時間FXの自動売買をするならABLENETを利用するのが1番おすすめだよ!
VPNサーバーを作れる
家などからインターネットアクセスする際に固定のグローバルIPアドレスでアクセスしたい場合。
VPSでVPNサーバーを作って利用することで、安価かつ複数人でも固定のグローバルIPアドレスでインターネットにアクセスできます。
また、VPSのWindows環境から利用したネット代は全てレンタルサーバー会社側持ちだから安心してね。
Twitterボットの運用ができる
特定の情報やツイートに反応して自動的にツイートを流すTwitterボットの運用なら、24時間常時稼働が基本であるVPSが最適です。
twittbotを使えば、VPSを使わなくても基本的なTwitterボットを実現できます。しかし、twittbotにはいくつかの制限があったり、このサイト自体のセキュリティが甘い(https化していない)ので乗っ取りなどの心配があります。
ですので、自分が100%便利に利用できるTwitterボットを使いたいのなら、VPS上でTwitterボットを作って運用するのが1番おすすめです。
悪用厳禁!集客用自動Twitterツールの運用にもVPSが向いている
「フォローマティックXY」や「Twitter brain」など、自動的にフォロワーを増やす集客用自動Twitterツールは24時間稼働させてこそ本領を発揮するので、VPSは集客用自動Twitterツールの稼働させておく環境としては最適と言えるでしょう。
特に「Twitter brain」はレンタルサーバーに設置しないと使えないタイプなので、VPSの利用と非常にマッチしているツールと言えます。
当然このようなツール使用をTwitterの運営は嫌っており、使用していると判断されたら垢バンなどの制裁処置もあるから基本的には使わないよう方がいいよ。
ちなみに、Twitter brainは2016年に更新が止まっており、現在はTwitter運営も使用対策をしています。ですので、Twitter brainを使うと高確率で垢バンやロックに合いますので使用しない方が賢明です。
まあ、この手のツールと運営による戦いはイタチごっこだから、またVPSで使える有用な自動Twitterツールも出るかもな。
ハニーポットの運用ができる
自分が管理しているサーバーへ不正に攻撃・侵入をしてくる不届き者たちの行動を観察して攻撃パターンの情報を収集できる、ハニーポット(罠サーバー)の運用もVPSなら可能です。
ただし、大量のアクセスを受けて他のVPS利用者にまで影響を及ぼすレベルのネットワークトラフィックを起こすのは、どのVPS管理会社でも規約で禁止しているので注意が必要です。
ハニーポットを運用するためのVPSなら、他人に迷惑をかけないなら運用を認めているさくらのVPSを利用するのがおすすめだよ。
VPSなら複数のやりたいことを並行してできる
これまで紹介してきたVPSで出来ることは、共用レンタルサーバーや自宅のパソコンなどでも出来ないことはありません。
しかし
- メールサーバーとして機能させながら、空きディスク容量をownCloudなどでストレージとして利用する
- マインクラフトのマルチサーバーとして機能させると同時にteamspeak3も同じVPS内で起動させることにより、1つのVPSで友達とマインクラフトを楽しく遊べる環境を作る。
- Python・java・rubyなどのプログラム言語の実行環境とLAMP環境によるwebサーバーの2つの環境を作って、webプログラミング・python・javaなどの言語を合わせて勉強する
など
VPSならいろんなことを並列させながら行うことができます。
しかも、VPSなら24時間稼働させていても電気代や機器の消耗は一切気にする必要がないので、いつでも自分のやりたいことを実行することができます。
いろんなことを1つのVPSだけでも出来るのがVPSの魅力だよ。
まとめ
VPSでできること16選はどうでしたでしょうか。
VPSは自分のパソコンをもう1台持つようなもので、いろんなことをまとめて実行できるのが最大のメリットです。
ですので、もし今回紹介したVPSでできることの中に自分がやりたいことがあれば、ぜひ1度VPSを利用してみてください。
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